サイバー攻撃事例解説
【AcidPour】Linux・重要インフラ機器のデータ破壊を狙うワイパーの実態 (2024年)
Linuxやネットワーク機器へ侵入し、RAWディスクを直接上書き消去してシステムを復旧不能にします。

2024年に確認されたマルウェア「AcidPour」は、Linuxシステムや重要インフラのネットワーク機器・ストレージを標的とした極めて破壊的なワイパーです。 攻撃者はルーター等の脆弱性を経由して侵入し、異なるアーキテクチャのシステム内でRAWディスクや論理ボリュームを直接上書き・消去します。 ファームウェアや重要データを物理的なアクセスなしに復旧不能へと追い込み、OT網の機能を完全に麻痺させる点が技術的脅威です。
【Fuxnet】フラッシュメモリを物理破壊するOTワイパーの実態 (2024年)
SSH経由でゲートウェイへ侵入し、フラッシュメモリを執拗に書き換えて機器を物理的に破壊します。

2024年に発覚した「Fuxnet」は、重要インフラの監視網を狙った極めて破壊的なLinuxベースのOTワイパーです。 攻撃者は管理者認証情報を悪用し、外部からSSH経由でセンサーゲートウェイへ侵入しました。 内部でリモートアクセス機能とルーティングテーブルを消去して通信を遮断した上で、NANDフラッシュメモリへの執拗な書き換え操作(ビット反転)を追従。 メモリチップ自体を物理的に摩耗・破壊し、遠隔からのファームウェア復旧を完全に不可能にしました。
【COSMICENERGY】IEC 104通信を悪用し電力を遠隔遮断するマルウェアの実態 (2021年)
MSSQL経由で侵入し、IEC 104通信を悪用して回路ブレーカーを強制操作し停電を誘発します。

2021年に確認されたマルウェア「COSMICENERGY」は、電力グリッドの自動化機器を標的とし、遠隔から停電を引き起こす能力を持っています。 攻撃者は社内ネットワークのMSSQLサーバーの不備を突いて侵入し、そこから制御網へアクセス。国際標準の電力通信プロトコル「IEC 60870-5-104」を直接悪用してスイッチや回路ブレーカーへ強制的な操作コマンドを送信します。 固有の脆弱性に依存せず、正規の通信仕様を逆手に取る点が技術的急所です。
【EKANS / Snake】ICSプロセス強制停止機能を備えたランサムウェアの実態 (2020年)
ICS関連プロセスを強制停止し、監視・制御機能を喪失させてから製造ラインを操業停止に追い込みます。

2020年に確認されたランサムウェア「EKANS(別名Snake)」は、産業制御システム(ICS)の稼働を直接妨害する特有の機能を備えた脅威です。 単なるオフィス端末の暗号化にとどまらず、侵入後に制御網内で動作する主要なICS関連プロセスのサービスを内蔵リストに基づいて強制停止します。 これにより、オペレーターから監視・制御の手段を奪った上でファイルを暗号化し、製造ライン全体を操業停止へと追い込みます。
【Shamoon】大量の端末のMBRを破壊した操業管理網狙いのワイパーの実態 (2012年)
内部網から拡散し、端末のMBRを上書き破壊して操業管理システムを麻痺させ、生産連携を断絶しました。

2012年に発生した「Shamoon」は、エネルギー企業の操業管理網を標的とし、3万台以上の端末を破壊した大規模なワイパー攻撃です。 フィッシングメール等を介して内部ネットワークに侵入後、共有ネットワークを通じて感染を拡大。標的端末のマスターブートレコード(MBR)やシステムファイルを強制的に上書きして破壊しました。 これにより、操業データの管理や出荷業務システムが完全に麻痺し、ビジネス部門と生産現場の連携を断絶させる甚大な影響を及ぼしました。
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代表取締役社長の「村上 正志」が質問にお答えします。
村上 正志のプロフィール